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■神頼みからの「お母さんこれで稼いでるから」

――初連載にして初webtoonに挑戦されたわけですが、大変だったことや苦労した回はありましたか?

コマkoma:珠恵と風太が初めて身体的に結ばれる14話ですね。このシーンは自分の羞恥心との戦いであり、物語としても非常に重要な場面だったので、納得がいく形になるまでに1年くらいかかったと思います

担当編集さんや原作者のきみねさんと打ち合わせを重ねていくなかで、「もう堂々とフェチを出そう!!」という気持ちになってからは、だいぶ楽になりました。私はふだん家族が生活しているリビングで執筆作業をしているので、中学生の娘から「お母さんおっぱい描いてる!」なんて言われることがあるんですよ。昔は「もう見ないで~!」って動揺してましたけど、今ではもう「お母さんこれで稼いでるから、納得してくれ!! 」って説得しています(笑)。

記事用

©︎ KomaKimine/LINE Digital Frontier


――そんなご苦労があったとは……14話を改めて読みたくなりました!

コマkoma:どうやれば、感動させつつ読者にドキドキしてもらえるかとても考えました。これまで直球でラブシーンを描いた経験がなかったので、私にできるのかととても悩みました。色んな人にアドバイスをもらったりして……とりあえず神社に行きました。

――神社、ですか……?

コマkoma:うまく描けますようにってお願いしに行ったんですよ。「羞恥心を取り払ってください!」ってガンガン鈴を鳴らしました!

――神様もそのお願いには驚いたでしょうね。神様のおかげ……ではなく、コマkomaさんの努力の結果だと思いますが、データ的にも14話が公開された後に一気にアクセスが伸びて、作品全体の人気が定着したとお聞きました。

コマkoma:そうですね。14話が決め手になった部分はあると思います。アクセス数が一気に盛り上がったときは純粋にヤッタ――!! って気持ちでした。

でも一方で、私の描いたラブシーンがたくさんの方々に読まれていると思うと布団の中に潜って震えました。

――神様、ぜんぜん羞恥心消せてない!

■スタジオ制作のwebtoonは真似できないからこそ

――webtoonへの初挑戦はどうでしたか? ページマンガとは全く別ものだと思いますが。

コマkoma:LINEマンガでもそうですが、今はまだwebtoonの多くが韓国のスタジオで制作された作品ですよね。とにかく絵がめちゃくちゃ上手じゃないですか。なので最初は、この綺麗な作品の横に私の作品が並ぶの!? って震え上がりました。

――作画に関しては真似できないと感じた、ということでしょうか?

コマkoma:そうですね。ストーリーは面白いし、背景はフルカラーで描き込みも多くて、とても真似できない。だから違うベクトルで勝負しないといけないと思いました。 なのではじめは日本のマンガっぽく描いていたのですが、早々に担当編集さんから「コマが小さいです」と言われて……。あとは「ひとつのシーンにコマを使いすぎです」とか。ひとつひとつご指摘いただいて「あぁそうか、webtoonと普通のマンガは描き方が全く違うんだ」と理解していきました。そして、マンガの経験則はすべて消して描かないといけないなという気持ちにもなりました。

あと、私にページマンガの連載経験がなかったからこそ、スッとwebtoonの世界に入っていけました。固定観念みたいなものが無かったことが、上手く適応できた理由のひとつかなと思いますね!

――実際に連載をやり遂げた後では、webtoonの印象は変わりましたか?

コマkoma:webtoonは全編カラーなのか……作業工程がひとつ増えて大変だあああっと怯えていましたが、塗っていくうちにカラーだからこそ表現できた瞬間があって。例えば珠恵と風太が再会する13話です。

記事用その2
©︎ Koma・Kimine/LINE Digital Frontier

雨の中を風太が走って、珠恵を見つめるシーンです。初めは白紙を埋めるように全体を緑で塗っていたのですが、左半分に白を残すよう調整しました。余白があったほうが風太の切ない想いが伝わるなと気づいて。この辺から塗りが楽しくなりました。

――着色が単なる“作業”から、演出するための“仲間”になったわけですね。

コマkoma:そうです。色を味方につけることで、複雑な感情表現ができるのは発見でした。今となってはwebtoon楽しい!

――実に頼もしいコメントありがとうございます。これからwebtoonに挑戦するクリエイターへメッセージをお願いします。

コマkoma:えっ? もしかしてwebtoonって描く人が少ないんですか?

――……正直に言いますと、今はまだページマンガと比べるとwebtoon希望者は少ないです。

コマkoma:私にできたんだから、できますよ! だって47歳ですよ、私。今から始めてもwebtoon描けます! webtoonは未知の世界だったけど、飛び込んでみたらすっごい面白かったし、スピーディーだし、絶対に私が気づいていない面白いところがまだまだあると思います!

――最後に、読者さんへメッセージをいただけますか?

コマkoma:本編ではつらい展開が多かったですが、それを払拭するくらいデレデレになってしまう風太さんが見どころです! 何より最後に“きみね節”が炸裂します。読んでよかったと思える素敵なエンディングを迎えますので、どうぞ皆様お楽しみに!

そして、物語のエンディングを皆さんと大団円で終われたら、10年余りの私の妄執が解き放たれると思います(笑)。(妄執の詳細はリンク先の記事をご覧ください)そういう情念やらを全部集約して、お祭りみたいに賑やかに終われたら嬉しいです。どうぞ最後まで応援よろしくお願いいたします!

■クリエイター×一問一答コーナー

Q1.1日のスケジュールを教えてください。
コマkoma先生ある日のスケジュール
7:30~9:00:起床・家事 
9:00~12:00:マンガ作業
12:00~13:00:昼食
13:00~17:00:マンガ作業
17:00~19:00:家事
19:00~20:00:夕食
20:00~22:00:入浴・自由時間
22:00~26:00:マンガ作業
26:00~7:30:睡眠
※原稿の締め切りが近づくに連れて作業時間が増えるとのこと

Q2.今ハマっているwebtoonは?
『捨てられた王女の秘密の寝室』


『喧嘩独学』



Q3.執筆で最も好きな作業は?

線画です。

線画が一番楽しいです。風太のエロい目が描けた瞬間にガッツポーズです。

Q4. 執筆で最も苦手な作業は?

ネームです。

コミカライズでは原作を咀嚼しないといけないし、失礼なキャラの崩し方もしたくないし、気をつけるポイントがたくさんあるので大変です。

Q5.マイブームはありますか?

最近引っ越ししたんです。なので家の周りの素敵なスポットを見つけるために歩き回ってます。この前なんか、お婆ちゃんの原宿みたいなシブい服屋を見つけちゃって! 「わあー地元民しか知らないやつだ! 」と勝手に感動して楽しかったです。



次回は、原作者のきみね先生へのインタビューを公開いたします。


『雨の日と月曜日』
きみね氏による伝説の同名web小説が、
SNSでバズりまくりの作家コマkoma氏によりコミカライズ。20228月よりLINEマンガにて連載開始〜翌年1月に完結した。続編を求める多くの声から202349(日)より外伝の短期連載が決定!2023414()には待望の電子コミックス第1巻が発売予定。
▼LINEマンガ連載はこちら



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