
コマkoma先生インタビュー前編と後編はいかがでしたか?
『雨の日と月曜日』外伝連載記念インタビューの最後は、『雨の日と月曜日』原作者・きみね先生が一問一答形式でインタビューに答えていただきました。
『雨の日と月曜日』コミカライズへの想いをお聞きしていきます!
そうですね、冒頭が雨で始まっているんですが、描写がとても美しくて、このシーンでもう、雨の降る物語の世界の中にぐっと引き込まれました。また、珠恵が登場して物語が始まって、父や母や門倉、そして最後に風太が登場するんですが、ひとりひとりを目にするたびに、自分の書いた物語の中にいた人たちにようやく会えたんだ、みたいな、不思議な感覚がありました。
……と、落ち着いた風に答えてますが、実際のところは、うわあああ、とか、きゃああああ、とか、そういう気持ちが声にならないまま胸の中でぐるぐるしているような、そんな感じでした。
まずは、コミカライズされることをきっかけに、小説を載せていたホームページを刷新したのですが、新たに多くの読者の方がサイトを訪問して下さって、原作を知って頂けたということが、一番の変化だったんじゃないかと思います。LINEマンガさんはコメント欄があるので、直接的にも間接的にも、ご感想やメッセージをたくさん頂けたことも、大きな変化でした。あんな風に読まれた直後の生のお声を読めるという経験も初めてのことで、色々と新鮮でした。
それだけでなく、10年前にこのお話を読んで下さっていた方から、コミカライズを目にしたことで原作にまた10年ぶりに巡り会えたというお声も、いくつも頂きました。
コマkomaさんのこれまでのツイートやインタビュー等でも書かれていたように、「雨の日と月曜日」は、10年程前にとある小説投稿サイトに半ばまで掲載しながら、諸事情で途中で投稿を取りやめてしまった作品でした。この物語を最後までお届けできなかったことは、私にとっても長年の大きな心残りだったので、コミカライズがその頃の読者の方と原作との10年ぶりに再会するきっかけになってくれたということも、変化というのとはちょっと違うかもしれませんが、もの凄くありがたかったです。
正直言えば、全部なんですが…。それじゃあ答えにならないですよね。
まずは3話。ここは現在から過去へと遡る回ですが、まず冒頭のキスシーン。二人の表情の変化が切なく繊細に描かれていて、凄く好きなシーンです。そこから過去に戻って、時系列で言えばここが二人の本当の始まりなので、やっぱり出会いのシーンや最後の場面などにも、とても思い入れがあります。

11話のラストで風太が珠恵を突き放すシーンも、二人の表情などを見ていて、本当に胸に痛みを感じて苦しくなってしまって、ただのいち読者として、読みながら堪らない気持ちになりました。

あとコマkomaさん渾身の14話は言うまでもなく…。
12話、22話、23話、特に24話の珠恵と父親のシーンなどなど、他にもたくさんありますが、どこかにコマkomaさんオリジナルの要素を入れて描いて下さってる回は、コマkomaさんの感性や、マンガならではの表現が凄く生かされていて、どれもとても好きです。
それと25話。ここの温泉回は浴衣風太を頼むから描いてくれ、とコマkomaさんに原作者特権でお願いしたので!ありがとうございました、の回です。

やっぱり全話、ここが好き、この目が、この表情がたまらない、この色合いが素敵、等々いくらでも言えてしまうので、挙げればきりがないですね。
えっ、本当に? 続きがまだ読めるの? また描いてもらえるの? 嬉しい‼‼‼
です。沢山の方が読んで下さることがなければ、外伝をというお話はなかっただろうと思うので、まずはそのことがとても嬉しかったです。
間をあけて話を書く時は、既にある話を読み返しながら、登場人物の話し方や思考に入っていく感じなんですが、今回については、かなり間があいていたとはいえ、ここ一年程、コミカライズ監修などのために原作を読み返す機会が多かったことや、何より、コミカライズを読ませてもらっていたので、物語の世界に入り込むのはそれほど難しくはなかったです。
ただ、コミカライズの二人と原作の二人はもちろん完全にイコールではないので、コミカライズの二人のままで書いてしまわないように、引き戻すのが、ちょっとだけ難しかったです。なんせコマkomaさんの描く二人が魅力的すぎて吸引力が凄くあって、物語を書こうとするとまず頭の中に浮かぶのがもうあの二人だったりするので。
それから、自分では元の話と地続きで書いているつもりでも、まとまった話を書くのは久しぶりだったので、読まれる方が、「世界観が違う、珠恵や風太なんか今までと違う」…と、違和感を覚えられたりしませんようにという気持ちは、読んで頂くまではあると思います。
コミカライズを読んで下さった方から、風太と珠恵の幸せを願うお声を頂いたり、また彼らのことを「風太さん」「珠ちゃん」など、親しみを込めて呼んで頂ける度に、とても幸せな気持ちになりました。そんな風に二人を、この物語を応援して下さって、本当にありがとうございます。
沢山の読者の方が応援して下さったおかげで、外伝を連載して頂けることとなり、私自身も、コマkomaさんの描く二人の話をもう少しの間読ませて頂けることになりました。とてもありがたいことですし、嬉しくてなりません。
それから、宣伝になりますが…。縦書きだけでなく横書きでも、コマkomaさんの紡ぐ二人の物語をいつでもお手元で楽しんで頂けますので、電子コミックスの方もお手に取って頂けたら嬉しく思います。
あともうしばらくの間、外伝の最後まで、どうか二人のことを温かく見守ってください。
そしてまた機会がありましたら、原作の方も、読んでみて頂けたらと思います。
最後に、読者の方ではないのですが…
珠恵と風太をはじめ、原作の登場人物たちに、息を吹き込み素晴らしい作品にしてくださったコマkoma様、コミカライズに細部まで彩を添える背景などを描いて下さったあちこ様、たくさんの気配りを下さり作品作りを支えて下さった編集者岩村様へも、心からの感謝を伝えさせてください。
ありがとうございました。
きみね先生、コマkoma先生、お忙しい中インタビューを受けていただき本当にありがとうございました!最強タッグのお二人でコミカライズされた『雨の日と月曜日』は現在LINEマンガにて公開中です。外伝もお見逃しなく!
『雨の日と月曜日』 きみね氏による伝説の同名web小説が、 SNSでバズりまくりの作家•コマkoma氏によりコミカライズ。2022年8月よりLINEマンガにて連載開始〜翌年1月に完結した。続編を求める多くの声から2023年4月9日(日)より外伝の短期連載が決定! 2023年4月14日(金)には待望の電子コミックス第1巻が発売予定。 ▼LINEマンガ連載はこちら |
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